日本神話のヒーローというと、ヤマトタケルやスサノオノミコトとともに、大国主命の名前をあげる人は多いと思う。
因幡の白兎の物語にあるように、とても優しいところがありながら、八十神による迫害でなんども殺されてしまう。そのたびに母親に救われ復活するんだけどね。
根の国ではスセリビメと恋仲になり、スセリビメの父スサノオから次々と試練をを与えられるけど、危ないところを姫やネズミに助けられながら、とうとうスサノオに認められる。
そして少彦名とともに国づくりに励み、葦原の中つ国を平定する。そして、出雲で天津神に国譲りを迫られると、最後は大きな宮殿と引き換えに国を天津神に譲るなど、たくさんの物語が残っている。
スゴく強いヒーローではないかも知れないけど、優しくて女性や動物からも愛され、たくましく国土経営の大業を成し遂げ、大国の主となっていくストーリーが共感を呼ぶのかも。
その時に創建されたのが今の出雲大社の始まりと言われている。祭神は大国主大神になる。(一時期素戔嗚尊)
こちらは神楽殿。長さ約13メートル、重さ約4.5トンもの太いしめ縄が有名だよね。そのため神楽殿の写真が有名だけど、拝殿や本殿は下のような感じの配置になっている。
手前が拝殿。神楽殿より小ぶりのしめ縄があるけど、ここで参拝する。
でも、裏に回ると八足門があり、そこから間に楼門を挟んで奥の本殿に祈ることができる。
奥の本殿は24メートルもの高さがある。
しかし平安時代には、高さ48メートル、さらにもっと昔は96メートルあったとも。
出雲大社は、皇室の方たちでも本殿内には入れないしきたりがあり、神社本庁に属するけども、神社本庁の定める文様ではない神紋を使い、また、神無月には八百万の神が集うと言われるように、特別な存在の神社といえる。
祭神の大国主神は、天津神の主宰神の天照大神に対して、国津神の主宰神と言われているそうだ。
御神徳も多様で、白山神社や伊勢神宮に次ぐ万能の神と、深見東州先生著作の「神社で奇跡の開運」には書かれている。
昔から縁結びの神として有名なようだけど、それだけではなく、世辞万端、あらゆる御神徳を得られるのが出雲大社になるそうだ。
それから本殿のご神体は、なぜか西の方角に位置する、国作り神話の舞台でもある稲佐の浜の方を向いているらしい。
そのすぐ西北には日御碕(ひのみさき)があり、夕日をご神体とする日御碕神社(ひのみさきじんじゃ)もある。「日沈の宮」と「神の宮」という上下二社からなっている。
日御碕は、巨大な白亜の石造りの出雲日御碕灯台があるのでも有名で、遊歩道もあって、とても気持ちが良いところだった記憶がある。
ただ、日本海の荒波に面しているので、時期によってはかなり寒いかも。
この辺りは景勝地としても人気があるようで、経島という日御碕神社の神領は、ウミネコの繁殖地に指定されている。
冬の間から7月ごろまではたくさんのウミネコの群れで賑わうそうだ。
稲佐の浜もだけど、この日御碕からの夕日も絶景と言われている。
もちろん夕日といえば、比較的近くの松江市の宍道湖の夕日が有名だけどね。
昔行った時は、ここまでの夕日は見れなかったけど、確かに綺麗だったと思う。
また、この宍道湖の近くには、神魂神社という素晴らしい神社があり、ここも深見東州先生とワールドメイトで参拝したことがある。
それから、日御碕のすぐ周辺の沖には、人工物としか思えないものが沈んでいるのが2000年ごろから発見されている。
この海底遺跡は、むかしの信仰の痕跡ではないかと言う人もいて、今でも話題になっているそうだ。