なんだかいろんな衝撃的なニュースが最近多すぎて、あまりオリンピックが始まるという感じがしないんだけども。
でも、いよいよ開幕するよね。
リオとは12時間の時差だから、日本時間の明日6日8時から11時まで、リオ・オリンピックの開会式が行われる。
ワールドメイトで、オリンピックのことが話題になることが過去あったけど、今回のリオはそうでもない気がする。
思い起こせば8年前、北京オリンピックのときは、ワールドメイトで開会式を見た覚えがある。あのときの深見先生のお話は、大事な話があって、今でも忘れられないけどね。
ところで中国は、8年前の北京オリンピックを国の威信をかけて成功に導いた。当時は、日本のGDPを凌駕する目前でもあったし、破竹の勢いがあるように見えた。
そのオリンピックが終了した直後、リーマンショックが発生し世界経済は大混乱に陥る。当初は100年に一度の危機とまで言われ、世界恐慌になるのかと思われた。少なくとも当事国の米国は、もうダメなんじゃないかと思ったけどね。
しかし、オバマ大統領になって、日本のバブル崩壊の過程と対応を研究した政策で功を奏し、意外にも早く立ち直ってきた。
また中国も、当時直ちに4兆元(57兆円)もの景気対策を打ち出し、真っ先にV字回復を果たした。世界の景気をけん引したと言われていた。
日本は小泉政権の時代、銀行など金融関連を厳しく締め付けていたおかげで、サブプライムローンのような危ないものには手を出していなかった。
にもかかわらず、輸出産業に依存しすぎていたからか、世界の景気の冷え込みによって株価の落ち込みも大きく、また、円が買われてドル安が進んだことで、大幅な景気後退に陥り、そこからなかなか立ち直れなかった。
そのようにオリンピックというと、北京オリンピックのことと、それ以降に起きた苦い思い出を、なぜか思い出してしまうけどね。
その後、自民党が下野した後、東日本大震災が起きるという大変な年を経て、2012年にロンドンオリンピックが開催された。
別にロンドンオリンピックとは関係ないけども、安倍晋三さんが自民党総裁にまさかの復活を遂げた。その年の暮れには安倍政権が復活する。
それからのアベノミクスの成果は、まだ定まってないとはいえ、深刻な株価下落やドル安は改善されてきた。今後、内需の景気対策の効果がどうなるかはこれから次第だけど、一定以上の国民の支持を得ているのも確かで、期待する人も多いだろう。
そういう意味でアベノミクスの正念場は、これから迎えるところだと思う。
そんなタイミングで、リオ・オリンピックの開催になるけど、何かしらオリンピックの時期というのは節目になっているような気もする。これを機に、日本の国が本格的な復活に向かってもらいたいと思う。
そして、東京オリンピックの頃には、最高の状態で迎えられたらいいなと願いたい。
そんなタイミングで、『2050 近未来シミュレーション日本復活』という著作が出たとワールドメイトの友人から聞いた。
著者は、レーガン政権の時、日米貿易摩擦時に辣腕対日交渉担当官だった人だそうだ。そんな日本叩きをしていた人が、なぜ、日本復活の予測をしているのかが不思議だけどね。
評論家でもないし、学者でもなく、やり手の実務派のようなので、借りて読んでみようかなとは思うけど、実際はもっと早く復活してもらいたいけどね。復活まで30年かかるところを5年くらいでやれないのかな。
ちなみに中国は、リーマンショック後に4兆元の大型投資をしたことで、当時の世界から歓迎されたものの、結果としてその投資が不良債権化し、現在の世界経済を悪化させていると言われている。
その当時の大型投資が公共投資に偏り、地方任せにしたため無駄なものを数多く作ってしまい、また、地方役人の腐敗をさらに招いてしまったという話だ。要するに正しく効果的に資金を使うことができなかったんだろうね。
中央から景気対策をするように言われてた地方は、資金を銀行から借り、債権を発行し、非効率なインフラに投資したり不動産開発に向かい、それがバブルとなって焦付きはじめたそうだ。
そこでシャドーバンキングから、さらに資金を調達する羽目になり、いよいよ不透明な混迷を深めてきている。
もしもシャドーバンキングが、不良債権を抱えて倒産するようになれば、高金利で預金していた市民のお金が返ってこないから大変なことになると言われている。
また、その当時資源の需要も高まり、中国は世界中から資源を買い漁ったため、中国の需要を当てに資源開発を進めた新興国は資源バブルで熱狂していた。
しかし2年前から、それが崩壊に向かい始めたそうだ。今回のオリンピックの開催国のプラジルも、それが経済が苦しんでいる大きな原因の一つになっている。
そして中国も、その後始末に追われている。現在の過剰な設備や人員、負債を大量に抱えてしまっているものを、何とかしなければならない。
それらのうち不良債権は、中国のGDPの半分を超えていると言われ、その処理もいずれしなくてはならないだろう。
また、債務の膨張にもブレーキがかかってないと言われていて、中国の民間セクター(金融機関を除く)の債務残高はGDPの200%を超えたそうだ。
一方で、過剰設備を抱えてしまった国有の大企業は、特にセメントや鉄鋼の過剰な生産能力はニュースでも取り上げられているけど、習近平による海外での売り込みが最近よく報道されている。海外での需要に活路を開き、過剰設備や資源の問題を解決しようとしている。
中国も躍起になっているせいか、最近の海外インフラの受注競争では、日本も中国の後塵を拝すことが多い。
しかし、インドネシアやタイ、そしてアメリカで、中国をパートナーとして進める事業に、現在様々な問題が生じて機能しなくなっているそうだ。
また英国も、キャメロン首相の時には中国さまさま状態で、英国の原発計画に中国の出資を受け入れるよう推進していた。
しかしメイ首相に代わってからは、そのプロジェクトの決定を遅らせ、見直しをする可能性が出ている。その背景に、中国の出資に伴う安全保障上の懸念があるといわれている。
そのように中国にとっては、経済問題だけを取っても様々な逆風が吹いてきたように思う。
もともとは、リーマンショック後の4兆元の大型投資から始まったとも言えそうだ。
ただし、このまま中国経済が衰退を続け、破綻してしまうことになると、中国の体制も混乱し、日本も世界もかなり大変なことになると言われている。
今の所、膨大な資金を持つと言われる中国なので、そこまではならないとも言われるけども、とにかく世界経済が打撃を受けることがないよう、まともな形の国になるよう脱皮してほしいところだ。
そうなる可能性は、今のところなんとも言えないけども。