地球温暖化とワールドメイト

世界最大の熱帯雨林、アマゾンの森林火災は過去最悪になる可能性も!?

8月は、アマゾンの熱帯雨林の火災のことが、ニュースでもかなりとりあげられていた。

カリフォルニア州の山火事のことも、毎年のように、大きくニュースで報じられているけどね。

乾燥して燃えやすくなっているカリフォルニアと違い、雨も多く、湿地帯もあるようなアマゾン流域でも、そんなに大規模な火災が広がることに、ちょっと驚いた。

 

そもそもアマゾン熱帯雨林と呼ばれる地域は、南アメリカの7カ国にまたがり、6割がブラジルになるけど550万平方キロという日本の国土の15倍にも及ぶ広大な地域のことを言うそうだ。

もちろん、その全部が森林というわけではなく、その7割くらいのようだけど、それでも世界最大であり、地球の熱帯雨林の半分くらいになるそうだ。

ただ、50年前に比べると2割ほど森林の面積は減っているそうなので、実際にはもっと少なくなると思うけどね。

 

 

アマゾンの森林破壊を問題視する声は、今に始まったことではなく、かなり前から、いろいろと警鐘を鳴らす人もいたようだ。

その森林伐採の跡地の多くは、牛の放牧地や、大豆などの畜産飼料を生産する畑などになっているらしい。

世界一の牛肉輸出国であるブラジルでは、アマゾンの森林伐採地域の65%余りが現在、放牧地となっているとの指摘もある。

近年劇的に増加したと言われる大豆の生産も、米国に次ぐ世界第2位の大豆生産国となり、さらに米中貿易摩擦を受け、中国への輸出が急増しているそうだ。

 

 

森林伐採の増加もだけど、2005年には100年に一度と言われる旱魃が発生し、2010年にもそれを上回る旱魃に見舞われ、広範囲で森林がダメージを受けていたそうだ。

また、年によっては、広大なアマゾンの中でも、例年より豪雨の地域があったり、旱魃になる地域もあるそうだ。

 

そして森林火災も、これだけ広範な地域なので、毎年どこかでたくさんの件数が起きているそうだけど、これまでは火災が増えた時の原因の多くは雨不足からくるものだったと言われている。

アマゾン川の年間平均降雨量は2300ミリになるそうで、世界平均の2倍の雨が降る日本の平均降水量1700ミリに比べても、とても雨が多い地域だと言えるよね。

 

そんな多雨地域のアマゾン川の本流と支流では、雨季と乾季で、場所によっては20メートルもの水位の差ができるそうだけど、流れも常に変化し、蛇行した川から三日月湖ができたり、またそれが熱帯雨林に戻るなどを繰り返しているらしい。

そんなに雨の多い地域なので、いくら7月~11月が乾季とはいえ、そこまで乾燥しているわけではなく、これまでだったら早い段階で火災は沈静化するか、そんなに広がらないそうだ。

今年も雨がたくさん降っていたそうなので、今年の大規模な火災の原因は雨不足のせいにはできないようだ。

 

これまでの少なくともワースト2になる火災発生になるだろうという専門家もいるそうで、ここにきて急増していて去年と同じ時期との比較では、すでに2倍近くの件数の火災が発生しているらしい。

 

ただ火災件数だけなら、今年よりも2倍以上多い年も何度かあるので、どのくらいの森林面積が焼失されたのかが問題だよね。そこがよくわからない。

すでに四国(18,800 km²)ほど焼失しているという報道もあったけど、それが本当なら最悪の被害規模だと言えそうだ。

本来は8月から11月が山火事のシーズンで、これから9月にかけてピークになっていくそうだから。

 

開発による伐採や焼失によって失われた森林面積は、この40年間では1995年が約29000km²、2004年が約28000km²と、突出しているけど、この2017年までの10年くらいは5000〜7500km²くらいの面積減少で推移していた。

今の大統領に変わった2018年からは、増えている可能性があるし、さらに2019年の状況でいくと過去最悪のペースで森林が失われていく可能性もある。

 

2018年に大統領が変わってからは、これまで以上に過剰に森林伐採が起きていると言われている。

特にこの夏だけ見ると、例年の3倍ほどの森林伐採がおこなわれたらしい。

 

アマゾンではもともと世界的に見ても焼畑農業がとても盛んで、土地を毎年焼き払い、土地が枯れてしまうと数年間は植生が戻るまで放置し、その間は新たな森林を焼き払って畑を作ると言うことで、いくつかの場所をローテーションで移動するそうだ。

焼畑農業は、農業の方法としては熱帯地方には向いてる面もあり、現地の人たちの食糧事情などを考えると、なかなかやめることはできないらしいけどね。

ただ、そんな伝統的な焼畑農業以外に、次々と農地を作るために森林を焼き払うやり方をする人や、牧畜業者や農家に売るための土地を開拓するため森林を伐採し、焼き払うことなども、これまで多くされてきたそうだ。

しかし現政府は、そう言う違法的なやり方をしていても、その処罰に甘くなっているようで、そのため大胆な組織的な森林破壊が起きていると言う指摘もある。

 

 

森林の伐採が今回の火災の原因ではないかという専門家によると、森林が開発によって孤立し、あるいは道路を作ったりするにしても、開発の周辺部と隣接する森林部分では湿度が下がり、菌類が減って落ち葉の分解も進まず、乾燥が進み燃えやすくなっているとのことだ。

とにかく、何が原因なのかは、いづれはっきりするとは思うけど、今現在、まだ沈静化する様子がないため、世界中で懸念されている。

 

 

アマゾンの植生は光合成で二酸化炭素をたくさん吸収し、多くの酸素を発生させているので、地球の肺と呼ばれている。

ただ、地球上の2割の酸素を供給していると言うのは、どうも違うようで、多くても陸上での16パーセント、海洋の植物プランクトンもあるから、実際は1割以下のようだ。

しかも、その作り出した酸素のほとんどは、同じアマゾンの地域で消費されてしまうため、世界への酸素の供給に関しては差し引きするとほぼゼロになるようだ。

 

 

しかし、問題はそこではなく、二酸化炭素をため込んだ樹木が燃焼してしまえば、ただでさえ火災で多量のCO2が発生するのに、ため込んだ炭素まで大気中に放出してしまう。

カナダなどの北方地域の森林火災では、樹木だけではなく、土壌にため込んだ炭素まで放出してしまうので、地球全体の問題として言われていた。

温暖化で乾燥が進み、森林火災が増え、昆虫の害も増えたり、永久凍土も融けていくので、大気中の温室効果ガスが増えることが懸念されていた。

アマゾンは、北方の森林とは環境が全く違うけども、問題に共通している部分もあるし、4万種の植物と1300種の鳥、そして3000種の魚、430種の哺乳類と250万種の虫が住むとされる生物の宝庫なので、違う意味でも世界中から懸念されている。

 

 

もちろん、アマゾン流域に住む3000万人と言われる人々の暮らしもに影響があるかもしれないし。

対岸の火事のようなわけにはいかないことだけは、理解しておかないといけないよね。

 

ただアマゾンの森林火災に限らず、森林の火災は世界中で問題になっているよね。

温暖化で気温が1度上昇すると、乾燥の影響をなくすには降水量も15パーセント増えないといけないそうだけど、実際は減っているところも多いそうだ。

雷の発生も気温が1度上昇すると12パーセント増えるそうなので、森林火災の発生が増える原因の一つにもなるそうだ。

 

今回のアマゾンの状況はよくわからないけど、人の少ない地域で発生すると、消化活動も進まないのか、長く火災が続く傾向もあるらしい。

特に、アマゾンのような広大な地域において、至る所で火災が起きると、ブラジル政府による消火活動が進むのか、かなり不安があるよね。

 

アマゾンに限らず、森林火災は世界の至るところで次々と起きているので、温室効果ガスも増え、気候変動の悪影響も、予測よりも早く進むことになるかもしれないよね。

 

アマゾン火災、なぜブラジルと世界の「危機」なのか

科学者らは、さらに破壊が続けばアマゾン熱帯雨林は回復不能点に達し、熱帯雨林からサバンナへと変貌する枯死サイクルに入ってしまうのではないかと懸念している。

ブラジルの気候学者カルロス・ノブレ氏は、すでにアマゾン熱帯雨林全体の15─17%が破壊されたと考えている。当初、研究者らは全体の40%が破壊されたら回復不能点に達すると考えていたが、地球温暖化によりアマゾン川流域の気温も上昇し、森林火災の件数も増加したため、見方が変わってきた。ノブレ氏は今のところ、この回復不能点は20─25%程度だろうと話している。

ノブレ氏によれば、もし回復不能点に達した場合、30─50年かけて枯死が進み、その過程で2000億トンの二酸化炭素が大気中に放出される。そうなれば、気候変動による最も破壊的な影響を回避するための、気温上昇を摂氏1.5─2度以内に収めるという世界的な目標を達成することははるかに難しくなる。

 

こんな記事もあったので紹介したい。

 

いまアフリカでは、アマゾンよりも森林火災が起きている

上の写真はNASAのMODIS衛星が検知した「ホットスポット」と呼ばれる異常高温の場所で、森林火災の分布を表しています。アマゾン一帯よりも、アフリカ中部やマダガスカル島などに、より多くのホットスポットが見られます。

Weather Source社の分析によると、48時間で発生した森林火災の件数は、ブラジルが2,127件で世界3位であるのに対し、アンゴラが6,902件、コンゴ民主共和国が3,395件で、それぞれ世界1位と2位だったとのことです。単純に計算してみても、アンゴラとコンゴ民主共和国を合わせた地域では、ブラジルの約5倍の火災が発生していることになるのです。

 

調べてみると、たしかにアフリカと南米は、大陸別に比較するならば、森林面積が突出して大きく減少していることがわかった。

下の統計は10年近く前のものだけど、2011年以降は、ブラジルの森林を失う面積が大きく減少したので、アフリカの方がより減っているかもしれない。

 

 

ただ、これを国別にみると、プラジルの森林減少の大きさがよくわかる。ただ2011年以降は、アマゾンの熱帯雨林に関していえば、それまでの3分の1ほどの減少くらいまでにブレーキがかかっていただけに、去年大統領が変わって、今年大きく増えていることは残念だけどね。

 

出典:FAO「世界森林資源評価2010」2010年

 

そして、下の図を見ると、概ね今の火災状況とも重なる部分があるよね。

 

ただ、この記事の中に、「統計によると、アフリカでは地球全体の山火事の2分の1から3分の2が発生し、その焼失面積は、赤道より南の地域だけでも、年間で1億3千万ヘクタールに及びます。これは日本の国土のおよそ3個分に匹敵する広さです。」と書かれていた。

本当に、年間に日本の国の3倍の面積が焼失しているなら、ここに出てくるアンゴラが日本の3.3倍の面積なので、ほんの数年で赤道付近の森林は無くなってしまうんじゃないの?

 

 

コンゴの熱帯雨林を中心に、森林減少が激しいと言うのは理解できたけどね。

でも今回のアマゾンの森林焼失でも、四国の面積を超えたくらいか?と言われているし、世界中を合計した森林焼失のスピードは約7年間の合計で日本の国土くらいの面積が減少していると言うことなので、この山火事による焼失面積というのは、森林焼失だけではなくて、サバンナの火災とか、野焼きが大規模に行われているのかなと思う。

そもそもアフリカの赤道より南の地域で、あんなに真っ赤になっているけど、そんなに火災が起きていたら、人間も動物もとても住めるとは思えないからね。

もしも、アフリカで今年だけ異常なまでに森林火災が発生しているのなら問題は大きいけど、それにしてもちょっと、誤解を招きそうな画像と説明だったので、気になった。

 

今回のアマゾンの森林火災でも、かなり間違ったニュースや画像が横行していたそうだ。

そんなことも、ブラジル政府や、ブラジル政府を支持する国民の反感を買っているそうだ。

ブラジル大統領は、地球環境への配慮よりも自国の開発を優先することで、国民の一定の支持を得ているようだ。

その背景には、先進国はこれまで自由勝手に開発を進めてきたにも関わらず、何か都合が悪くなると、発展途上国の発展を阻害するような規制を求めてくるという国民の不満がある。

焼畑農業なども、特にアフリカでは、食料を確保するためにやめられないという深刻な事情もあるようだ。アメリカで石炭産業に関わる人たちを見た時にも思ったけど、地球環境に優しくなんて言っても、当人たちにとっては死活問題なので、耳に入ることはないんだなと感じた。

 

 

今回のアマゾンの森林火災に対するブラジル政府の対応を見ていて、地球温暖化を阻止するため欧州など先進国が主導してきた温室効果ガス排出規制において先進国と発展途上国が対立する図式と、同じようなことがこの問題の奥にもあるんだなと思った。

地球温暖化への取り組みの重要性は理解しているつもりだけど、間違った内容で煽動して当事国の反感を買うと、かえって頑なになってしまう気がしたのでちょっと気になった。

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