治安の問題やジカ熱など、何かと不安の多いリオオリンピックに、また、大きな問題が起きている。
2014年ソチ冬季五輪で、ロシアが国ぐるみでドーピングをしているのを発覚しないように操作していたとして、リオオリンピックに、ロシアオリンピック委員会が登録した選手全員のエントリー禁止を検討すべきだと勧告した。
まぁ、これが事実ならば、ロシアの選手も政府も、違反してでも勝てばいいと思ってるわけで、スポーツの精神とは言えないよね。
お互いに決まったルールーに基ずいてやるからこそ面白いのであって、その大前提が崩れてしまったら争いと憎しみしか残らなくなる。
スポーツは、人々を同じ目的に向かって一つにする力があると思うし、勝負の時は真剣でも、その真剣さがあるからお互いの健闘をたたえ合うこともできる。それも、厳しくルールを守ってフェアに戦うからであって、だからこそ敵も味方もなく尊敬や連帯意識が生まれるんだと思う。
それが、スポーツをすることによって地域の犯罪が減ったり、大きな次元では、平和への願いにもつながっていくように思う。
ワールドメイトの深見東州先生も、そういうスポーツの力を信じて、スポーツの支援や普及に取り組んでこられていると思うけどね。
それだけに、このニュースはとてもショックで残念なことだった。
ただ、ロシアのプーチン大統領は、これを「スポーツが地政学的な圧力の道具に利用されている」と非難しているようだ。
過去の歴史を紐解いてみると、東京オリンピック以降あたりから、冷戦が終わる頃までは、政治問題や紛争がオリンピックにあからさまに干渉していたことは間違いない。
西側諸国のモスクワオリンピックボイコット、それへの報復として、東側諸国のロサンゼルスオリンピックのボイコットなんかは、その最たるものだと思う。
でも、今回の調査結果は、そういう政治絡みのものではないと信じたいけどね。プーチン大統領によると、「干渉の形は違えど、目的は同じだ」ということになるらしいけど。
国際オリンピック委員会のバッハ会長は、「関与した個人や団体に対して最も厳しい処分を科すことも辞さない」との声明を発表し、本日、電話による緊急理事会を開いて処分を検討するそうだ。
すでに、ロシアの陸上選手の出場資格は停止されたけど、もしも、ロシア選手の全てが参加しないとなると、仕方ないとはいえ、少し勝負の面白みは減るかな。
開催国のブラジルは、すべての国と地域が参加することを望んでいると言っていた。平和の祭典なんだから、それが本当は理想なんだろうけどね。
ちなみに、2014年は薬物違反者が1693人いたそうで、うちロシアが148人でトップ、次がイタリアの123人、インド96人、ベルギー、フランスが91人、トルコ73人、中国、オートラリア、ブラジル、韓国と続く。
ワールドメイトでも、リオオリンピックを楽しみにしてる人もいるけど、健全なオリンピックの精神が汚されることがないことを祈りたい。