7月前半、西日本各地に大きな被害をもたらした記録的な豪雨から約1ヶ月、その後は梅雨明けとともに、猛暑に襲われる日々が続き、例年の7月にはない猛暑となる地域が多かった。
この7月後半からの気候は、この時期としては過去最高の暑さだったんじゃないのかな。
その暑さは8月に入って、ますます危険な暑さになっているよね。気象庁も、この猛暑を災害と認識すると発表していたほどだから。
さすがに危ないということで、東京ヴェルディの8月4日のISPSスポンサーデイも中止になっていたけどね。
先週のワールドメイト関東定例セミナーでは、地球温暖化のことにも触れられていた。
このまま地球温暖化が進むと、ますます気象異変が深刻になるのは間違いなさそう。
今のような猛暑と豪雨の繰り返しだけでも、すでに困ったことになっているんだけど。
まず個人レベルの問題としては、熱中症対策をしっかりとしないとね。
気温は30度台半ば前後でも、湿度が高いと「熱指数」は40度台前半から半ばまで上昇するそうだ。
そうなると、発汗の効果があるのは皮膚から汗が蒸発できる場合のみで、熱指数が40度台半ばまで上昇すると、身体反応が適切な効果をもたらすことはほぼ不可能になるらしい。
つまり汗が出て体温を下げるなどの体温調節機能が働かなくなり、それが続くと危険な状態になるようだ。
最近は地球温暖化によって高音になるだけではなく、湿度も高くなっているようなので、健康面への影響はますます大きくなるかも。
それから最近、寝てるときにこむら返りがやけに起きると思っていたら、それも熱中症の症状の一つだよって、ワールドメイトの友人から聞いて、ちょっと焦った。
炎天下の日中に外に出ていなくても、夜も暑いから、寝てる間とか日中以外の時間帯に熱中症になって亡くなる人が、年によっては4割にものぼるらしい。自分は大丈夫なんて思わずに気をつけないとね。
ところでこの夏、日本だけではなく、北半球の至る所で高温や熱波のニュースが駆け巡っているよね。
熱波は毎年局地的に発生はするけど、今年は北半球全体が暑くなるという、驚くべきことになっている。
これほど記録的な猛暑が、これほど広範囲に発生したことは、過去に例がないそうだ。
まさに異常気象なんだけど、ニュースでちょっと目についたものだけを列挙してみる。
- 7月23日、熊谷市で国内観測史上最高となる41・1度を記録
- 7月18日に岐阜県美濃市40.6度を観測
- 8月3日、名古屋市で40.3度を観測
- 7月23日、都内で初の40度超え
- 8月1日、韓国東部で、国内最高となる41.0 を観測。ソウルでも、ソウルの史上最高気温となる39.6℃を観測
- 6月28日に、アラビア半島に位置するオマーンの首都マスカット南部で、1日の「最低気温」が42.6度という異常な暑さを記録。アジアの日最低気温の最高記録となる。
- 7月5日、アルジェリアのサハラ砂漠で最高気温が51.3度に達し、アフリカ大陸史上最高値を記録
- 7月8日、カリフォルニア州デス・バレー国立公園で52.0度。ロサンゼルス近郊チノで48.9度に達した。
- 主に7月からカリフォルニア州で複数の山火事が発生中。中でもサンフランシスコ北部メンドシノ郡の山火事は、カリフォルニア州で過去最大となり、東京都の面積の半分ほどが焼失し拡大中、9月上旬までは鎮火の目処が立たないという。
- カナダ東部ケベック州を記録的な熱波、この時期、摂氏25度程度が、最高気温が摂氏35度に達する
- 7月下旬、記録的な豪雨や猛暑がアジア各地を襲う。
- 7月下旬、ギリシャでは史上最悪の森林火災が発生。
- 6月からの英国は、過去42年間で最も長い熱波に襲われ、「モンスター熱波」と呼ばれている。6月28日にはスコットランド史上最高気温記録となる33.2℃を観測
- デンマークや北アイルランドでは史上最も暑い6月
- 8月2日に45.2度に達したポルトガル中部アルベガで、4日、46.8度を記録。ポルトガル南部では森林火災が発生。今週末には、ヨーロッパの史上最高気温記録であるアテネで観測された48.0℃を超え、51℃まで上がる予測が出ている。
- 8月4日スペイン南西部で46.6度を観測。
- フランスでは、冷却水として使う川の水温が上昇し原子炉4基が運転を停止。半数以上の自治体で猛暑警報を発令
- オランダでは高速道路のアスファルトが高温で溶け、一部が閉鎖に追い込まれる。
- スウェーデンでは、過去250年間で最も暑い7月を記録。50カ所以上で森林火災が発生
- フィンランドでも史上最も暑い7月を記録。8月上旬は30度に近づく暑さ
- ノルウェー北部バルドゥフォスでは7月17日に33.5度を記録。
- 北極圏の冬が記録的な高気温。2月25日に気温が2度前後まで上昇し、観測史上最高を記録。今年の北極圏の冬の平均気温は平年よりも15~30度以上ほど高い。
キリがないので、これくらいにするけど、このような高温、熱波、あるいは豪雨による被害で、国によっては例年以上に多くの人が亡くなっている。
これらの異常気象の原因は、地球温暖化が急速に進んでいるからだという見方が大半だ。
ただしその地球温暖化の原因となると、CO2の増加などによる人為的なものである可能性は極めて高いとされているものの、依然、非科学的で、まだ原因は科学的に十分に解明されてはいないと言う人もいる。
まぁ、そんな完璧な科学的証明にこだわっていると、手遅れになって大変なことになってしまうと思うけどね。
その議論の中身はややこしいので置いとくとして、重要なことは、地球温暖化による影響が環境問題で終わらずに、世界の安全保障を揺るがす大問題になると言われている。
これはオバマ大統領も以前から言っていたことだし、最近も、国連の安全保障理事会で言われていた。
例えばアフリカの一部では、干ばつなどの影響から食料問題に発展し、それが内戦や紛争、難民の発生に繋がっている。
さらに、それで生活の糧を失った若者たちが、テロ組織によって集められメンバーに組み込まれている現状があるそうだ。これは深刻な問題だよね。
それから日本の身近なところでも、気になるニュースがあった。
核廃絶の約束が、なかなか進展しない北朝鮮でも、今回の猛暑で、「かつてない熱波により農業に重大な影響が出ている」と報道されていた。
また中国に関する、米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームによるかなり衝撃的な研究結果がニュースになっている。
中国でも極めて多くの人口が集積し、重要な食料生産地となる華北平原一帯が、気候変動と集中灌漑によって、生命に危険を及ぼすほどの猛暑に脅かされる、という衝撃的な内容だった。
これらのことは、事実として進行中であり、仮に最悪の事態になるようなことになれば、安全保障を含めて、未知の影響を日本や世界に与えることになりそうだよね。
水位の上昇によって、将来住めなくなる地域が出てくるのはわかるけど、熱波によって住めなくなる地域もたくさん出てくる。そうなると食料問題、水不足の問題。多発する自然災害など、総合的に克服していくことが、ますます必要になってくる。
だから世界各国が協力し、地球温暖化に対する影響からどう人類を守っていくのか、そんな取り組みを進めていかないと、未来は恐るべき方向へと進むことになってしまいかねないよね。
あるレベルを超えてしまうと、もはや後戻りできなくなり、ドミノ倒しのように温暖化が進行し、取り返しのつかないような激変に見舞われてしまうようなことを警告する専門家もいる。
ワールドメイトでも、ずっと前からそのようなことを言われていたと思うけどね。
この未曾有の世界的困難をどうやって克服していくのか。地球温暖化によって、年々人類は追い込まれているようだ。
地球温暖化で「ホットハウス・アース」の危険性 CO2削減でも=国際研究
今後数百年にかけてうだるような暑さが続き、海面がそびえ立つほど上昇する、そんな状態に地球が向かっていく、その境界線を超えてしまうまで、あとわずかだというのだ。
たとえ世界各国が二酸化炭素(CO2)削減目標を達成したとしてもなお、我々はこの「不可逆な道」に転がり込んでしまうかもしれない。
ストックホルム大学ストックホルム・レジリエンス・センターが発表した研究結果によると、地球全体の気温が2度上がればこの現象が起きる。
地球は「温室化」のリスク、温室効果ガス削減では不十分=報告書
報告書によると、気温が重要な基準を突破した場合、突然の変化につながるいくつかの転換点が見られる可能性が高いという。これには海底からのメタン水和物の減少、陸上や海中での二酸化炭素吸収量の減少、北極圏・南極圏の海氷や極域氷床の減少などが含まれる。
報告書の著者の1人は「これらの転換点は、ドミノ倒しのようなものだ。地球全体を、次のドミノが倒れる方向へ向かわせる」と指摘。「ドミノの全部の列が倒れることを防ぐのは非常に困難であり、不可能に近いかもしれない。『温室化した地球』が現実となった場合、地球上には住めなくなるだろう」と述べた。
化石燃料による大気汚染がこのまま続けば、地球は危険な「温室」状態が永続することになりかねない──。欧州などの研究者らが6日、そう警告する論文を米科学アカデミー紀要(PNAS)に発表した。環境保護と経済成長を両立させるグリーン経済への転換を地球規模で早急に実現する必要があると訴えている。
デンマークのコペンハーゲン大学(University of Copenhagen)やドイツのポツダム気候影響研究所(Potsdam Institute for Climate Impact Research)、オーストラリア国立大学(Australian National University)などの研究者がまとめた論文によると、このまま極地の氷が解け、森林が伐採され、温室効果ガスの排出量が増え続けていくと、地球は転換点となるしきい値を超える。そうなれば気温は産業革命前よりも4~5度上昇し、海面は現在よりも10~60メートル上昇する。
21世紀末までに各河川は氾濫し、沿岸地域は暴風雨にさらされ、サンゴ礁は消滅。地球の平均気温は過去120万年間のどの間氷期よりも高温になるという。