来週、新国立劇場で開催されるオペラ「聖徳太子」は、2002年の初演から実に20年ぶりの上演になる。
今年は622年に亡くなった聖徳太子の、没後1400年の記念すべき年になるから、バージョンを大きく改訂しての再演が決まったようだ。
主催は一般社団法人東京芸術財団とNPO法人世界芸術文化振興協会になっている
聖徳太子は1400年も昔の人だから、当然、細かなことについては謎の部分も多いけどね。
日本という国の基礎を作り上げた偉人という認識でいいと思う。
豪族たちの権力が支配していた時代に、天皇を中心として国をまとめていく国づくりを打ち出し、没後に大化の改新へとつながっていくよね。
神道の奥義は皇室に残し、仏教で民衆を教化し、儒教で官僚のあり方を示すなど、後々までその影響が及んできたよね。
そんな聖徳太子だけど、当時、権勢を誇っていた蘇我馬子とは対立をしていたという説が一般的だ。
妻も何人かいたと言われていて、刀自古郎女もその1人と言われているけど、その父が蘇我馬子だからね。
日本の新しい国づくりに励みながらも、そこにはさまざまな葛藤や苦しみが多々あったと思う。
そんな聖徳太子の前半生をドラマチックに描いたのが、オペラ「聖徳太子」になるけどね。
日本の重要な歴史時代を題材にしつつ、聖徳太子の内面の葛藤なども描かれた人間ドラマでもあり、壮大な物語に仕上がっている。
作曲は糀場富美子、藤原豊、久田典子さんで、曲も素晴らしいと思う。
それを歌う歌手は、初演から役が1人増えたので、今回は8人のオペラ歌手によって歌が紡がれていく。
さらに救世観音役として、能楽師が登場し、今回も幽玄なる能の場面が取り入れられているそうだ。
ちなみに能楽には観音の能面が無いそうで、このオペラために観音の能面を作成したそうだ。
また、バレエ団も登場する。初演ではスターダンサーズ・バレエ団が出演していたけど、今回は斑鳩・バレエ団となっているけどね。
どのシーンで登場したのか覚えてないけど、オペラに華やかな舞を添えてくれると思う。
先日新宿のリーガロイヤルホテルで開催された、「黄昏れない・横濱コンサート」でも、オペラ「聖徳太子」の中から、4つのアリアを披露されていたけどね。
ちなみに、チケットはすでに完売しているようだけど、急遽、オンラインでの視聴もできるようになったから。
たちばな出版あらため、「TTJ・たちばな出版」のホームページから購入することができる。
https://www.tachibana-inc.co.jp/2022091618ticket.jsp
まぁ、新国立劇場のオペラパレスは、めちゃくちゃカッコいい劇場なので、一度は行く価値があるところだと思う。
オンラインで視聴しても、音響の良さとかが、しっかりと伝わるんじゃないかな。