地球温暖化とワールドメイト

地球温暖化対策が思うように進んでないことを思い知ることに

16歳の環境活動家の、グレタ・トゥーンベリさんの国連でのスピーチが、メディアでも大きく報道されていた。

思えば、7、8年くらい前までは、地球温暖化のことを、マスコミもかなり取り上げていた記憶があるけど、最近はパリ協定締結の時でさえ、そんなに危機感を持って大きくは取り上げられなくなってきたように感じていた。

米国がトランプ政権になって方向転換したし、中国は大気汚染があまりに酷いので、止むに止まれぬ事情で、以前よりは真剣に取り組んでいるとは思うけど、本質的には何も変わってない気がする。

そんな世界の流れもあるのかな。

 

ワールドメイトでは、記憶では15年くらい前から地球温暖化の危機については、関心が高かったように思う。

なので最近入会の会員はわからないけど、昔からいるワールドメイト会員は、今でもかなり関心がある人が多いのかなと思うけど。

それで、この動画はこの前の国連のスピーチよりも前に話したものになるけど、心のどこかにあった疑問を、全てかわりに言ってくれた気がした。

 

 

これまで地球温暖化の危機に対する科学者の警鐘は、たくさん読んできたつもりだけどね。

グレタ・トゥーンベリさんは素朴な疑問を正直に話しているためか、とても心に突き刺さる。

 

ただ、世界での反応を見ると、政治に利用されているとか、最近は環境問題のことをいうと左翼みたいに言われるけど、それは本来の問題の本質とは関係ないことなんだけどね。ちょっと残念な意見も多い。

気候変動に関しては、地球が温暖化して、この数十年、実際に異常気象が起きている事実は、誰も否定しようがないと思うけどね。

その原因に関しては、一般的には温室効果ガスのせいだと言われていて、説明を読むとある程度納得がいく。

 

ただ気候変動には、未知の部分が多く、また、かなり複雑だし、次々と新たな説も出てくるのでついていけない部分もある。

それもあってか、人類に起因する地球温暖化説を、真っ向から否定する意見もたくさんあるけどね。

 

背景には、化石燃料にしても、再生エネルギーにしても、産業界やそれに伴う政治や利権が絡んでくるため、真実を見えにくくしているよね。

それは仕方がないとしても、気温の測定にしても、信頼が得られるデーターは1850年くらいからなので、それ以前は他の方法で計測した結果なのでかなりの誤差はあるかも。

 

それでも一応信頼するなら、7000年くらい前は、20世紀全般よりも少しだけ気温が高かったそうだ。

その後、6000年かけて少しづつ気温が下がり、そして20世紀半ばから、その下がった分を上回るほどの勢いで、急激な気温上昇が起きていた。

 

 

 

 

そもそも、もっと長いスパンで見ると、およそ10万年単位で、気温も海面の高さも大きく変動していて、氷期と間氷期がほぼ周期的に繰り返されてきたと言われている。

約2万年前の最後の氷期から間氷期に移行した時は、約1万年の間に7度くらい気温が上がっているので、それだけを見ると、別に産業革命前から1度くらい上昇したからと言っても、太陽活動の影響を受けた地球の自然現象のようにも見えるけどね。地球温暖化説を否定する人の根拠の一つにもなっている。

 

でも、その上昇が特に1970年過ぎから急上昇していて、太陽活動に変化はないのにそうなっていたので、それで地球は温暖化していると言われ始め、その原因として最終的に温室効果ガス濃度の増加以外には、これを説明できるものはないと言う結論になったようだ。

細かくいうと、急上昇も1998年をピークに、その後15年間くらいは上昇していない。そのため地球は温暖化していないと言う人たちの根拠にもなったけど、この5年間で再び急上昇し始めている。

ここ5年間の世界の平均気温は観測史上最高というフレーズはよく見るけど、何よりも放物線を描くかのように急上昇していることが異常だと思う。

 

ただ、急上昇していると言っても、たかだか0.1度とか0.5度とかのような世界なので、大したことはないんじゃないと思っている人が多い。自分もそう思っていた。

でも1度上がるだけで、地球環境や生活に様々な影響が出ると推測されていたけど、実際にそのような異常な現象が頻発するようになってきたので、グレタさんのような人たちが増えてきたのだと思う。

 

 

この2つのグラフを見てわかるのは、本当なら、そろそろ次の氷期に向けて寒冷化していく時期のように思えるけどね。実際は、気温が急上昇中だから、ややこしくなっている。

この状況から、さらに1度も2度も、あるいはもっと上昇するというパターンは、かつて無かったケースのように思えるからね。それをどう考えるのかにかかっているけどね。

 

それにしても、今回のグレタ・トゥーンベリさんの国連でのスピーチは、これまでになく感情を露わにしてスピーチをしていた。

それもあってか、かなり酷いことも言われているようだけどね。

いくつかのスピーチを聞いて思ったのは、言っていることは正しいと思うし突き刺さるけど、現実的には実行は無理なのかなと感じた。

 

この6年から12年くらいで、先進国が二酸化炭素の排出を実質ゼロにすると言うのは、発展途上国に大きな期待をするのが無理だからと言う考えがあるからだろうけどね。

それぐらい極端なことをしないと、もはや後戻りできないところまで行ってしまう可能性があるのかもしれないけど、現実的にできるとは思えないし。

国連の人たちも拍手はしているけど、このままではいけないとわかっていても、おそらくそれほど行動は変わらないのかなと思う。というか変える術がないことがわかっているのだろうと思う。

 

 

ただ、これだけ発言が世界で注目され、世界でも多くの少年少女たちが危機感を持って行動を起こしているのを見ると、直感で自分たちの未来の危機を感じているのかもしれないよね。

文明や経済の発展のおかげで、世界はとても良くなったと思うけど、反面、自然を破壊したり、新たな争いにつながるなどの負の面も確かにあるよね。また、地球温暖化以上に、世界には解決しなくてはいけない戦争の火種や貧困や差別などもあるけどね。

 

今さら便利な文明を後戻りさせることは難しいと思うけど、ただ、このままでは異常気象や海面上昇による被害は、もはや避けられないのかなと、このスピーチと反応を見ているとそんな風にも感じてしまった。

ワールドメイトでは、そんな災害が最小限になるように祈り続けるつもりだけど、ある程度の覚悟を迫られる時代になってきたよね。

 

 

 

何れにしても、パリ協定を始め、世界で様々な取り組みがこれまでに進んでいるように感じていたけど、それは幻に近いもので、実際はそれほど効果がある取り組みが思うように進んでいないことを知った。今でも温室効果ガスは増え続けているから。

2014年から2016年は、経済成長の鈍化もあって横ばいだったけど、2017年は増加に転じ、2018年もさらに増えていると推測されている。主な原因は繁栄のもととなる経済成長にあり、人口の増加もその背景にあると言うのは、何か皮肉な気がするけどね。

 

そもそも安価で効率的な化石燃料の使用を大幅に止めなければ無理な話で、そのかわりに環境に優しい再生エネルギーへと転換するためには、どれほどの莫大な投資と技術力がいることか。

さらに森林を増やしたり、二酸化炭素を吸収する設備を作ったりと、財政をどれだけ確保できるかにかかっているよね。

 

先進国でも化石燃料の消費を無くし、そんな対策を十分にやれる見通しがあるとはいえないのに、温室効果ガスの排出量が多い、人口も多くて、経済規模の大きな中国やインドなどが、この先、急速に化石燃料を使用しなくなるなんて、想像すらできないし。

世界中の人たち、特に先進国の人たちが納得して、自分たちの財産の多くを投資に回し、当分は不便さを我慢するくらいの覚悟でやったとしても、それでも無理かもしれないよね。

 

 

そもそも世界で起きてる対立や紛争を無くし、世界各国が協調して助け合い、一つになって取り組まないと、まず無理な事案のように思える。

今のエネルギー事情では、化石燃料を使用しなければ、自国の経済成長や軍事力などを大きく損なうことになるだろうから、どこの国もおもいきった対策を取ることができないよね。

覇権や自国の拡大のみを目指すような国が一つでもあれば、他の国も警戒し、協調して対策をとるのは不可能だろうし、化石燃料の輸出で国の財政が成り立っている国は救わないといけないだろうし、食糧や水不足や貧困などの問題でも紛争は起きるからそれも解決しないといけないだろうし。

そんな問題を解決できる仕組みが世界にないと、温室効果ガス削減だけを取り上げて地球温暖化を解決しようと頑張っても、これ以上は前には進まないのかもしれないよね。

 

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