中国地方最高峰で、古来から信仰の山として崇敬されてきた大山。
独立峰で富士山に形容が似ていることから鳥取県の旧国名からとって伯耆富士とも言われている。
西には、ワールドメイトで何度も行った出雲大社が、東にはやはりパワースポットでもある鳥取砂丘があり、その間にある大山も、素晴らしいパワースポットであることを、ワールドメイトで昔から聞いていた。
今日は大山隠岐国立公園にも指定されている、名峰大山について紹介。
大山は見る場所によって、その姿が大きく変わる。
米子市など、西方面から見ると、なだらかな、優雅な伯耆富士と呼ばれる山姿になる。
秋になると紅葉がとても美しい。
冬になるとひときわ澄み切って、夜は満天の星空が広がる。
しかしこれが大山町などがある、北側から見る大山北壁になると、大規模な溶岩ドームのゴツゴツした雄々しい岩肌の山容に変わる。
こちらはスキー場もある豪円山のろし台からの北壁の眺望。行ったことはないけど、おそらく1年中どの季節も絶景なんだろうなと想像がつく。
こちらは、大山寺の近く南光河原から見る北壁。緑がまばゆい。
ちなみに、こちらはそのすぐ近くにある金門という、岩が真っ二つに割れたような場所。そこからも北壁が見えるそうだけど、夏場、間からちょうど朝日が見える時期もあるそうだ。
そして南側の奥大山から見た大山も、露出する岩肌の南壁が見られる。
こちらも新緑や紅葉とのコントラストがとても美しい。
特に紅葉のスポットとして、鍵掛峠から見る大山の南壁の写真は有名というか、よく見る気がするよね。
もちろん、新緑の季節も負けないくらい美しいと思うけど。
それにしても、こんな巨大で見事な岩壁の観望は、日本では他にないんじゃないかな。
まるで岩の要塞のような感じにも見えるけどね。
東側の倉吉市方面から見ると、これがまた全然違う雰囲気になるけどね。
この頂上付近には、天狗ヶ峰(1710m)、剣ヶ峰(1729m最高峰)、弥山(1709m)など複数の峰があり、これらの峰の総称が大山になる。
山陰地方で、日本海側気候の豪雪地帯になるため、夏になるまでは雪がかなり残っている。
特に1、2月は3m近くの豪雪となり、4月ごろまではかなりの積雪があるらしい。
6月のはじめに山開きの祭りが行われると夏山の登山シーズンになるそうだ。
メインは、日本海側から登る弥山ルートで、これが比較的初心者向けらしい。
現在、天狗ヶ峰~剣ヶ峰~弥山の縦走路は、植生の保護のためと、崩落もあり、通行禁止になっているそうだ。
特に鳥取県西部地震以来、崩落の危険は増しているようだ。
それもあってか、登山可能の最高峰である弥山を頂上としている。
登山者の急増にともない、頂上は一時裸地になってしまったらしいけど、その後、地元の人たちの取り組みなどで、かなり植生も回復してきたそうだ。
山頂から日本海側を見ると、弓なりに弧を描く弓ヶ浜半島の海岸線や中海、島根半島なども一望できる。
さらに晴天時には、四国の石鎚山や、日本海の隠岐島も見えるらしい。
日の出の直後には「かげ大山」という現象も見られるそうだ。
ちなみに、大山は、山を「せん」と読むけど、このような読み方をする山のほとんどは、鳥取県と岡山県北部と島根県にあるそうだ。
昔から山岳宗教の霊場であり、明治の廃仏毀釈までは、最盛期3,000人の勇猛無比の僧兵がいたとされる大山寺の領有になっていたので、一般の登山は禁止されていた。
そのため美しい自然がそのまま残されたとも言われている。
ちなみに、昨年が大山開山1300年だったということなので、古事記が編纂された712年から6年後の、718年というとても古い創設になる。
令和の元になった万葉集の成立よりも古いよね。
そして733年に編纂された出雲國風土記の、国引き神話に初めて大山のことが出てくる。
そこに伯耆国なる火神岳(ひのかみたけ)と記されていて、これが文献に出てくる最古の神山と言われている。
また、当時は大神岳とも呼ばれていたようで、今は大山と呼ばれているけど、古来から大いなる神様の坐す山として崇敬を集めた、神秘の山だったんだね。
南北朝時代、この地で海運業をしていた武将名和長年が、隠岐の島から脱出した後醍醐天皇を迎え、船上山の戦いで鎌倉幕府の軍勢を撃退した時には、大山寺の別当職にあった弟も僧兵を率いてこれを助けている。
鎌倉から室町にかけての大山寺は、強大な勢力を誇り、比叡山延暦寺、高野山金剛峯寺と並ぶ大寺だったそうだ。そして大山信仰の中心になっていたそうだ。