青森県の岩木山は、津軽富士と言われるほどの秀麗な山として知られている。
ワールドメイトで何回か行ったけども、実際に見ると秀麗どころか、見事なまでに本当に美しい山だなと思った。
独立峰で邪魔する景色もないので、裾野の長く伸びるなだからな美しさが際立っている。そして山肌の繊細な襞の綺麗さに見とれてしまった。
写真ではよくわからないけど、本物の山は、まるで輝いているように見えたのを覚えている。
太宰治が、「十二単を拡げたようで、透き通るくらいに嬋娟たる美女」と喩えていたそうだ。文学的な表現が素晴らしいよね。本当に容姿端麗な貴婦人のような山だと思う。
こんな山を見ると、神様がいる神山だと思わないほうが不思議な気がするけどね。
見る場所によっても、随分と違う形の山に見えるのも特徴で、頂きが3つになって見えるのが、最も知られているみたいだ。
そして頂上近くまで、岩木山スカイラインという69のヘアピンカーブを連続で登っていく道路がある。その上はロープウェイで、さらに頂上近くまで登ることができる。
頂きには、岩木山神社の奥宮があり、麓には岩木山神社が祀られている。
晴れていれば、この岩木山神社参道から、正面に岩木山を見ることができる。
鳥居から本殿まで、一直線にお山を遥拝できるように作られている。
また、拝殿でのご祈祷も、山を直接に拝む形になっていたと思う。三輪神社と同じような感じだったと思う。
そんな岩木山は、本当にものすごい神域なので、ワールドメイトでもここ一番の時に訪れたりしていた。
神社にかかっている額には、北面鎮護と書かれていた。本当にその通りだなと思える、とてもスケールの大きな神様だと言われている。
深見東州著「全国の開運神社案内」には、「北の地の人々の生命を守り続けてきた岩木山は、開運、五穀豊穣などあらゆる願いを叶える神として、信仰者が跡が絶えない。」としつつ、「ここは日本の国の国防の要であり、争いを鎮めるものすごい神様がいるのだが、神秘の秘中にあって口外を許されない」と書かれている。
あまり関係ないけど、ここは、安寿と厨子王丸の伝説が残る地でもあるそうだ。それで安寿姫が祀られているらしい。
ところで、岩木山には、旧暦の8月1日に、集団登拝する「お山参詣」という行事があるそうだ。
向山、宵山、朔日山と3日間行われ、初日の向山では岩木山神社に参拝し、二日目の宵山では、幟を掲げて、掛け声をかけながら練り歩き、三日目の旧暦8月1日の朔日山で、未明から山頂の奥宮目指して登拝するそうだ。
地区ごとに行うそうなので、津軽のとても大きな祭事になるようだ。
今年は9月1日が、旧歴8月1日になっていた。
さんざん迷走したあげく、東北地方に大きな災害をもたらした台風10号が、8月30日の夜にこの岩木山のすぐ近くを過ぎ去っていた。
そして31日に温帯低気圧となった後には、津軽地方に青空が広がったそうだ。
ここ3年は天候が悪くてご来光を仰げなかったけど、今年は真っ赤なご来光を仰げたそうだ。
お山参詣 4年ぶりご来光…岩木山
2016/9/2読売オンライン弘前市の岩木山神社の例大祭「お山参詣」最終日1日の「朔日ついたち山」で、多くの参拝者らが岩木山山頂(1625メートル)で五穀豊穣ほうじょうや家内安全を願い、4年ぶりとなったご来光を拝んだ。
山頂でのご来光登拝は毎年、旧暦8月1日に行われているが、ここ3年は天候が悪く、見ることができなかった。参拝者らは未明、麓からの山道を登ったり、津軽岩木スカイラインで8合目まで車で来たりして山頂を目指した。
午前5時すぎ、東方の山並みから真っ赤な太陽が姿を現すと、光に照らされた周辺は神々しい雰囲気になり、居合わせた数百人から歓声が上がった。参拝者たちは「万歳」を三唱したり、登山囃子はやしを奏でたりした。
ちなみに、この岩木山神社には、いろいろと異説の多い顕国魂神が祭神として祀られている。ワールドメイト会員には、わりと馴染みの深い神様だけどね。
創建は、780年に奥宮が山頂に造営されたのが始まりと言われているそうだ。
そして、796年には、下宮居となる巌鬼山西方寺観音院(現在の巌鬼山神社)が創建され、さらにそこから百沢に遷座し百沢寺となったのが、現在の岩木山神社になったということだ。
だから今の巌鬼山神社は、岩木山神社の元宮にあたるようだ。
弘前市のホームページによると、1589年に岩木山が噴火し、百沢寺は全焼したとある。その後に現在の朱塗りの立派な拝殿や楼門が再建されたそうだ。
岩木山は、時代の節目に噴火してるとも言われ、この噴火の後には秀吉が北条氏を滅ぼし、奥州も平定して天下統一を成し遂げている。
その後、1600年にも噴火したとあるけど、その時は関ヶ原の戦いの時だった。
また、最後は1863年にも噴火していて、その時は明治維新に向かう幕末の動乱期だった。
そういうスケールの大きな、争いを鎮める働きがあるようだ。
ということで、また、行くこともあると思うけど、地元の人だけではなく、ワールドメイト会員も崇敬する人が多い岩木山神社の神様だった。