いろいろなお話がワールドメイトで聞ける

小善は大悪に似たり、大善は非情に似たり・・!!

今日は、少しシリアスなお話を。

昔、まだワールドメイトに入会する前のことだけど、ときどき神様というのは、なんてひどいことをするんだろうと、そう思うことがあった。

たとえば、なんで日本に、原子爆弾が落とされなければいけなかったのかなとかね。

どう考えても神様ひどいことするな〜、なんで守ってくれなかったのと、その昔思っていた。

 

今はワールドメイトで、神様の気持ちが少しわかってきたから、考え方が変わってきたけどね。

たしかに、あのとき原子爆弾が使われなかったら、被爆という最悪の悲劇を日本人は体験しなくて済んだ。

個人的なことだけど、自分の母方の親戚も、原爆の後遺症に苦しまずに済んだことだろう。話を聴くだけでも、ホントにかわいそうだったから。

 

でも何かの本で読んだけど、あのとき原子爆弾が使われなかったら、降伏のタイミングが遅れ、その直前に参戦したソビエト軍によって日本は蹂躙されてしまい、戦後、東西ドイツのようになっていただろうという説もあるようだ。

つまり裏を返せば、当時の日本は玉砕覚悟で最後まで降伏しないという、そんな国だったのかな。

それはある意味ではすごいことかもしれないけど、やはり恐ろしいことだよね。

あのころの情勢では、もはや日本が挽回する道は残されていなかったからね。

 

ということは、その説の言うように、原子爆弾が使用されなくて、降伏の時期が遅くなっていたとしたら・・・。

もっと多くの民間人が犠牲になり、長期にわたる不幸が続くことになった可能性が極めて大きいということになるかも。

そうすれば戦後の日本経済の繁栄や豊かさも、今とは、まったく違うものになっていたかもしれないよね。

 

それからもうひとつ、これは多くの人が感じていることだろうけど、日本が核を持たない、自衛以外は戦わないという、平和を愛する国になったのは、原子爆弾を落とされたことが大きいよね。

それに加えて、今問題になってきているけど、戦争放棄した憲法があったために、戦後、朝鮮戦争やベトナム戦争に参戦しなくて済んだともいえるよね。

もちろん戦争のない平和な時代が長く続いたおかげで、今の日本人は平和ボケしているという、ありがたいようなありがたくないようなことも指摘されるけどね。

ただ当時の歴史を検証した人たちによると、再軍備する道は、その気になればいくらでもあったと言う説もある。

しかし、その方向に向かわなかったのは、やはり国民の気持ちの中に、原子爆弾を落とされたことによる、戦争への強烈なアレルギーがあったのかもしれない。

 

まったく戦争を知らない自分の世代にしても、戦争と言えば原子爆弾のことを想像するし、それを戦争が嫌いな理由の一番にあげる人も多いからね。

そういうことを考えると、犠牲になった方達は大変な苦しみを味わったわけで、そんな原子爆弾の悲劇だけは二度と繰り返してはいけないけど、あのときの原子爆弾にはそんな意味もあったのかもしれないよね。

神様も、日本を守りたかったと思うけど、どうしてもやむを得ないわけがあったのだろうと思えるようになった。

 

それから日本人だけではなくユダヤ人も、ナチスによって600万人が犠牲になるという、さらに酷い悲劇を経験しているよね。

しかし、これも歴史家によると、そのあまりに悲惨な大虐殺があったために、戦後イスラエル建国が可能になったと言うことらしい。

2000年近く流浪の民だったユダヤ人が、世界から同情を受けることにより、ついに悲願の故郷に戻ることができたようだ。

 

ただ、発展途上国からは、植民地の歴史を持つからか、パレスチナへの同情から支持されてないけどね。

また、そのために中東の火種になったという問題も残るし。

 

いづれにしても、日本の神様も外国の神様も、本来、国民や民族の幸せのために動かれると思うけど、大きな角度から動かれるから、時に人間の目から見て非情と思えることでもされるのだろう。

百獣の王は、自分の子どもを百獣の王の子どもとして逞しく育てるために、千尋の崖に突き落として、這い上がって来れたものだけを育てると言うけどね。

神様はそこまで厳しくしないと思うけど、厳しい父親としての一面を持っていると、ワールドメイトでも聞いている。

また、ワールドメイトでは、よく老子の「天地に仁なし、百姓をもって皺句となす」という言葉についても解説されるけどね。

これは、「天には仁なんてないのだ。ときとして人民を藁人形のように扱う」と言う意味になるそうだ。

その真意は、「神の愛はちっぽけな愛などではなく、大愛ゆえに、時として非常なように思える」という意味になるかと思う。

 

たしかに先の戦争そのものは、人類にとっての大きな悲劇だったけど、文明の飛躍的な進歩をもたらしたという面もあったからね。

じゃあ、人類の進歩のために戦争があるのかと言われそうだけど、そういうことではなく、戦争の原因自体は、人間の愚かさゆえにおきてきたものだと思う。

だから戦争がおきる原因は、けっして神様にあるわけではないよね。

 

人間のおこす戦争は、神様もそれを哀れむけど、戦争することの愚かさに人間が気がつくまでは、神様もどうしようもないのだろう。

だからせめてそれを、将来の豊かな時代を築くために、文明の発達に変えてきた部分だけが、神様のはたらきなのかもしれない。

高度に発達した豊かな文明社会が到来することにより、貧困もなくなり、争う必要もない理想の平和な世界になっていくのだろうから。

少しでも早くそういう社会になって、全世界の人々から不幸を無くし、本当の幸せをもたらしたいのが、本当の神様の願いだと思う。

 

日本では原子爆弾の悲劇だけではなく、その前は関東大震災、最近では東日本大震災のような、自然の悲劇も経験してきた。

世界でも人災や天災、たくさんの悲劇が、毎年のようにどこかでおきている。

それらの人災や天災によってもたらされる人類の不幸の元は、本来人間にあると思う。

だから、その元となる要因がなくなるまでは、人類の不幸は終わらないと思う。

その不幸を作る原因に、早く人類が気がついて、それをなんとかしようと改善するようになるまで悲劇は終わらないのかもしれない。

 

神様は人類が少しでも早くその誤りに気がつき、幸せになるよう願っていると思う。

だから破滅的な大きな災いや不幸が起きないように、それよりは、はるかに小さい災いや不幸をいくつもおこすことで振り替えて、そして、その愚かな部分に気づかせようとしているように思う。

老子の言う、「天地に仁なし、百姓をもって皺句となす」も、そんな部分と重なるのかもしれない。

 

JALを再建した稲盛さんの言葉に、「小善は大悪に似たり、大善は非情に似たり」という名言がある。

使われる次元や立場は違うけども、その言葉にも、同じような意味があるのかなと思う。

会社を経営する人は、会社をつぶしたときに、自分だけでなく関係者全員を不幸にする故に、絶対にそうならないために、ときにリストラのような非情な決断だってしなくてはならない。

多くの人を不幸にしないためには、より少ない人の不幸で済ませると言えば聞こえは悪いけど、それが現実だよね。

大の虫を活かすためには、小の虫を犠牲にすることもあるから。

もちろん、できるだけ手厚い補償をつけて、リストラしているのかもしれないけどね。

 

神さまはスケールが大きいし、大愛であり大善であるから、人間のちっぽけな愛情や正義感やヒューマニズムでは理解できないこともあると思う。

事実として現実の世の中の歴史を見ると、そうなっているのだから、これから先もそうなっていくのだろうなと思う。

ただしこれからは、できるだけそれをより最小限の被害で済むようになっていくとは思っているけど。

 

昔思った、「神様はなんでこんな酷いことをするんだろう、悲劇がおきないように守ってくれないのだろう」という疑問への、ワールドメイトで学び、自分なりに感じた答えになるけどね。

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