お世辞にもクラシックファンとは言えないけど、せっかくの素晴らしい機会なので、ワールドメイトの友人と一緒に第5回東京国際コンサートに出かけてきた。
深見東州先生の歌はもちろん素晴らしかったけど、さすが、世界のトップソプラノのアンジェラ・ゲオルギューの歌はすごく良かった。オペラの舞台でも見てるような、情感たっぷりに演技を添えて歌うところは、こちらの気持ちをギュッと掴んで強く惹きつけるものがあった。
うまく言えないけど、ルネ・フレミングやキリ・テ・カナワのソプラノとは、また違った独特な魅力に溢れていたと感じた。
ネットで見る限りは、とてもわがままな歌手として有名だとか、キャンセル女王のようなことまで書かれていたので、実際に始まるまではハラハラしていた部分もあったけども、全くそんな感じではなかった。
とてもチャーミングで愛想が良くて、コケティッシュで可愛い仕草があったりと、今まで観に行ったクラシックコンサートの中でも、自分としては最も楽しめた一つだったように思う。
特にアンコールでは、「私のお父さん」と「マイ・フェア・レディ」より「踊り明かそう」を歌い、とても感動した上に、さらにその後の楽しい演出によって、場内の熱気は最高潮に達し沸きに沸いた。
ゲオルギューが、舞台から深見先生を手招きで招くと、舞台そでから深見先生が少しおどけながら愛情表現たっぷりの仕草でゲオルギューと抱擁しあい、今日のコンサートの素晴らしさを讃えられた。
さらに、ゲオルギューの琴線に触れるような言葉を連発しながら、一緒にデュエットで、メリーウィドウの「とざした唇を」を歌い、ワルツの軽やかなステップを交えての二人のステージに、会場は総立ち状態で釘付けになっていた。
それにしても、ゲオルギューはよほど機嫌が良かったのかもしれないけど、本当に面白い人だった。片言の日本語も喋ってくれたし、最後は、楽しそうに何か英語でたくさん話しかけていた。
それから、照明がとても熱かったらしくて、それをおどけた仕草にして何度もみんなを笑わせてくれた。こんな楽しい人とは思ってなかったので、イメージとは180度違うものだった。
クラシックのリサイタルでは、あまり見られない光景だと、ゲオルギューの予想外のサービス精神というのか、ワールドメイトの友人も驚いていた。
それにしても、さすが世界のトップソリストになると、オーラも貫禄も魅力も半端じゃないなと思う。優雅で彫りの深い美貌も華やかに舞台映えしていた。
歌の方は、アリアやカンツォーネ、ミュージカルの曲などをアンコール含めて15曲くらい歌ってくれた。知ってる曲も多くて楽しめた。
深見東州先生の方は、やはりアリアやミュージカルを前半に歌い、後半は日本歌曲を歌われた。
ピアニストの木村裕平さんによる、深見東州先生のピアノ曲の演奏も良かった。
深見東州先生の声は、全く衰えを知らないどころか、ますます若々しい張りのある声になっている。美声は前から変わらないけど、ビロードのように繊細に優しく響く声が、会場いっぱいに澄み渡っていたように思う。
全く力みのない、自然体で歌われる歌唱のテクニックは、声量の大きさで聞かせるようなものでもなく、大仰なものでもなく、個人的には好感度が大きい。
まだまだ伸びしろを残してあるねと、ワールドメイトの友人と話したほどだった。そして、ゲオルギューのステージをこれだけ堪能できただけでも、このチケット代は安すぎねと言っていた。
とても満足したコンサートだったと思う。終わった後も感動した熱気の余韻がしばらく残っていた。
東京国際コンサート
2016年7月27日(水)新国立劇場オペラパレス
主催 NPO法人世界芸術文化振興協会(IFAC)
後援 文化庁、ルーマニア大使館、ジャパンタイムズなど
出演
アンジェラ・ゲオルギュー(ソプラノ)
深見東州(バリトン)
アレクサンドル・ペトロビッチ(ピアノ伴奏)
木村裕平(ピアノ伴奏)