最近は、ワールドメイトで台風災害がおきないように祈願する機会が増えたような気がする。
今年は夏頃から連続して大型台風が発生して沖縄にきているからだろう。
昨日は、沖縄、鹿児島でけが人を多数出した台風17号が、本州を縦断していった。
幸い勢力が落ちてきたのか、昨日に関しては思ったほどの暴風ではなかったけど、今年一番の被災をもたらした台風になったように思う。
とにかく今年は台風に関しては、今後も予断を許さないようだ。
ところで中国の反日デモにおける日本企業への襲撃は、腹が立つ以上に本当に残念な事件だった。
せっかくそれなりに、長い時間かけて日中の友好関係が築かれてきていただけに、大きな汚点を残す出来事になった。
マスコミも尖閣のことで一触即発かのようにあおる人もいるけど、実際の中国の情勢はどうなんだろうか?
今の胡錦濤政権は、日本やアメリカを相手に本気で事を構える気はないように思うけどね。ただ中国の国民に強硬的な声があるのはたしかだと思う。
それゆえに中国政府は、本当ならば、もっと国民の啓蒙に務めてもらいたいところだ。
まぁ、中国国内にうずまく政府への不満から目をそらさせないといけないという国内事情もあるから、今の体制では無理なのかもしれないけどね。
それにしても、中国のインフラの整備のために、日本は多額のODAを今日まで行ってきている。
約3兆円にものぼるそうだ。そして外国からの中国への援助の3分の2は日本からのものと言われている。
そういうことは、中国の国民のほとんどは知らないように思う。
過去のODA事業では、中国に道路や空港、発電所といった大型経済インフラや医療・環境分野のインフラ整備のための大きなプロジェクトを実施し、現在の中国の経済成長が実現する上で大きな役割を果たしています。
例えば、我が国の有償資金協力(円借款)により総延長5200kmもの鉄道が電化され、港湾分野においては1万トン級以上の大型バースが約60ヶ所整備されました。また、無償資金協力によって設立された日中友好病院では、一日に約3,000人の患者の治療を行うなど、首都北京でも主要な医療機関となっています。
また、インフラ整備のみならず、技術協力についても、独立行政法人国際協力機構(JICA)が行政官の養成支援などの分野を中心に、2003年度までの累計で15,000人を超える研修員を、海外技術者研修協会(AOTS)が産業促進に必要な人材の育成のために累計で22,000人を超える研修員を中国から受け入れたほか、JICAが5,000人の専門家を中国に派遣しました。
●空港
- 上海浦東国際空港建設事業(400億円)
- 北京市首都空港整備事業(300億円)
- 蘭州中川空港拡張事業(63億円)
- 武漢天河空港建設事業(63億円)
- 西安咸陽空港拡張事業(30.9億円)
これらのプロジェクト以外にこの分野での協力総額1,116億円
●鉄道
- 北京−秦皇島間鉄道拡充事業(870億円)
- 貴陽−婁底鉄道建設事業(300億円)
- 重慶モノレール建設事業(271億円)
- 北京市地下鉄建設事業(197億円)
- 大同−秦皇島間鉄道建設事業(184億円)
これらのプロジェクト以外にこの分野での協力総額6,418億円
●道路
- 杭州−衢州高速道路建設事業(300億円)
- 梁平−長寿高速道路建設事業(240億円)
- 河南新郷−鄭州高速道路建設事業(235億円)
- 貴陽−新寨道路建設事業(150億円)
- 黒龍江省黒河−北安道路建設事業(126億円)
これらのプロジェクト以外にこの分野での協力総額1,951億円
●港湾
- 秦皇島港拡充事業(674億円)
- 青島港拡充事業(597億円)
- 河北黄力港建設事業(154億円)
- 深セン大鵬湾塩田港第一期建設事業(147億円)
- 大連大窯湾第一期建設事業(67億円)
これらのプロジェクト以外にこの分野での協力総額2,726億円
●発電所
- 天生橋水力発電事業(1,180億円)
- 江西九江火力発電所建設事業(296億円)
- 五強渓水力発電所建設事業(252億円)
- 三河火力発電所建設事業(246億円)
- 北京十三陵揚水発電所建設事業(130億円)
これらのプロジェクト以外にこの分野での協力総額4,882億円
●肥料工場
- 渭河化学肥料工場建設事業(269億円)
- 内蒙古化学肥料工場建設事業(214億円)
- 九江化学肥料工場建設事業(214億円)
これらのプロジェクト以外にこの分野での協力総額1,063億円
●製鉄工場
- 上海宝山インフラ整備事業(310億円)
●環境保全
(大気汚染対策)
- 環境モデル都市事業(貴陽・重慶・大連)(307億円)
(植林)
- 寧夏回族自治区植林植草事業(80億円)
(下水道)
- 湖南省湘江流域環境汚染対策事業(31億円)
- 北京市下水処理場整備事業(26億円)
これらのプロジェクト以外にこの分野での協力総額8,578億円
●人材育成事業
- 内陸部・人材育成事業(888億円)
◎ 医療・環境分野のインフラ整備
- 中日友好病院(無償資金協力:164.30億円)
- 日中友好環境保全センター(無償資金協力:104.99億円)(技術協力:19.97億円)
そして国のODAだけではない。民間でも、中国がまだ経済の改革解放路線に舵を切る前の話だけど、今回のデモで破壊されたパナソニックは中国経済の成長に大きな貢献をしていた。
その頃、最高実力者である鄧小平氏の求めにより、戦後初めて中国進出を決めた松下幸之助氏の存在があったという。
昭和53年10月、日中平和友好条約の批准書交換のため来日した鄧小平氏は、当時の松下電気産業本社を見学、松下幸之助氏に対し、「あなたは“経営の神様”と呼ばれていますね。中国の近代化を手伝ってくれませんか」と、お願いされたことがきっかけで協力がはじまったそうだ。
それ以降、中国は外資を積極的に誘致し、外国の資金と技術で中国経済を成長へ導き始める。松下電器も、まだだれもやらないときから次々と現地で合弁会社の設立を進め、中国の経済成長の功労者となる。
そして松下幸之助氏は「井戸を掘った人」と讃えられた。
そして、最近では平成20年5月に来日した胡錦濤国家主席も松下本社を訪れ、松下正治名誉会長に、「松下幸之助氏の支持は永遠に忘れることができない。中国の発展に尽くしていだたき、ありがとうございます」と感謝の言葉を語っている。
もし、そういう日中の交流の歴史や、日本による巨額の援助を、今回のデモに参加した中国人が知っていれば、果たしてどうなっただろうか?
少なくともパナソニックの工場は破壊しなかったかもしれない。恩を仇で返すようなことは、「井戸を掘った人を忘れない中国」の倫理観からも、さすがにできないだろうから。
なのでそういう知識を、もっと中国国民が理解できるようにしてほしいと思った。
ちなみに、ワールドメイトの深見東州先生も、NPO団体を通じて中国の貧しい地域の子供たちのために、小学校を100校以上寄贈されている。また、貧しくて教育を受けることができない子供たちが教育を受けることができるようにするプロジェクトにも支援されてきた。
そういう子供たちは、日本人である深見東州先生への感謝の気持ちをしっかり持っているそうだ。
そういう中国の子供たちが大人になって、立派になっていけば、日本人に対する気持ちもやがて変わっていくかもしれないと希望を持ってるけどね。