今日、「はやぶさ2」が「りゅうぐう」に到着したと発表されていた。宇宙に「りゅうぐう」って名前の星があるのかなと思ったら、900メートルほどの小惑星のことだった。
ワールドメイトでも「りゅうぐう」の話は時々あるけど、こちらはあくまで竜宮のことだけどね。乙姫さまのことも。
それで「りゅうぐう」という名前は、探査機がその星から物質を持ち帰る様子を、浦島太郎が竜宮城から玉手箱を持ち帰るのに似ているということで決まったそうだ。
まぁ、その名前の通りに竜宮から宝物を持ち帰ってきてくれると思えばロマンを感じるよね。
何でも46億年も前の太陽系誕生時に生まれている星なので、当時の姿を保っていて、太陽系の歴史を解明する手がかりや、生命の起源にも迫る科学的な成果も期待されているようだ。
人類が初めて目にした小惑星「#りゅうぐう」の姿は研究者が思い描いていた「ほぼ球形」とは程遠く、コマやそろばんの玉のような形状。無人探査機「#はやぶさ2」が地球から約3億km離れた目的地についに到着しました。(写真=池下章裕氏・JAXA提供)https://t.co/8fq2SBZAQu pic.twitter.com/E0aNvbpyR1
— 日本経済新聞 電子版 (@nikkei) 2018年6月27日
ということで、これからさらに地表に着陸して物質を採取したりもするそうだ。
今は引力のバランスから見て最適な距離である高度20キロのところに到着したそうだ。
これ以上近づくと引力に引っ張られてしまうそうで、かといって遠くになると目的となる調査がうまくできないらしい。
衛星は無いそうだけど、万が一小さな衛星が存在していて、衝突しようものなら終わってしまうそうだから、そうならないことを期待していよう。
ところで、この「りゅうぐう」を探査する「はやぶさ」など、小惑星探査では日本の実績は先頭に立っているそうだけど、この「はやぶさ」の後を追うようにアメリカのNASAが開発した探査船が、今、別な小惑星に向かっているそうだ。
この2つはライバル関係でもあり、協力関係にもあるそうで、このNASAが開発したアメリカ版はやぶさとも呼ばれる探査船の名前が、「オシリス・レックス」という、なにやら古代エジプト冥界の王、オシリス神のような名前になっている。本当は別な意味があって名付けられたものだけどね。
ワールドメイトでは、エジプトのオシリス神は破壊と創生の神とも聞いているけど、この「オシリス・レックス」が向かっている小惑星が、公募によって「ベンヌ」と名付けられたそうだ。
「ベンヌ」というのは、古代エジプト神話に出て来る不死鳥のことだそうだ。
また「ベンヌ」は原初の神アトゥムの化身として、混沌の中にあった世界に初めて泣き声を発し、有と無を分けたという。そのベンヌの鳴き声でこの世の時間が始まったとの言い伝えがあるそうだ。
また太陽と同じように、毎朝、毎夜再生と死を繰り返すとされることから太陽神ラーの魂とも言われている。
そして再生と復活に関わるということで、オシリス神とも結びつくそうだ。
その復活のサイクルが、早朝の空で太陽とシリウス星が出会うヘリアカルライジングのような天体周期と関係があるという説もあるらしい。
ヘリアカルライジングとは、日の出直前に天体が太陽を伴って登って来る現象のことで、古代エジプトのシリウスと太陽が有名らしい。
古代エジプトでは、夏至のころ(7月下旬)に、シリウスが太陽とともに東天から昇ってくる日が、ナイル川の氾濫期の始まりだと知ったそうだ。そして「イシスの星」「ナイルの星」として崇敬され、この日を太陽暦の始まりにしたそうだ。イシスの神殿はシリウスの出没方向に合わせて設計されている。
話が逸れたけど、そんなオシリスとも関係する不死鳥「ベンヌ」だけど、「ベンヌ」と名付けられたこの小惑星には、ちょっと恐いニュースもある。
巨大小惑星、117年後に地球衝突も NASAの対策とは - CNN
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は、直径500メートルを超す巨大小惑星「ベンヌ」が、2135年9月22日に地球に衝突する可能性があると発表した。衝突の可能性は低いものの、衝突した場合の威力は、米国が現在配備している核弾道ミサイル群に匹敵するとしている。
NASAはベンヌが地球に接近する事態を想定して、衝突回避のための計画「HAMMER」の宇宙船コンセプトデザインを設計した。このHAMMERをベンヌに突っ込ませるか、核装置を使うかのいずれかの手段で、地球に向かうベンヌの軌道を変えさせることを期待する。
HAMMERはNASAの実際的なプログラムではない。目的は、こうした装置を設計する際の技術的課題について調べることにある。同様の取り組みは、1998年のSF映画「アルマゲドン」などでドラマ化された。
わりと大変なニュースだけど、この惑星に限ったことではなく、将来、本当にアルマゲドンのような作戦を行う日がくるのかもしれないよね。
「オシリス・レックス」は、予定通りだと2018年の8月に小惑星「ベンヌ」の写真を送ってきて、その後年末には「ベンヌ」の軌道に到着するらしい。
将来的な資源活用などの目的もあるけど、将来の衝突回避のための調査も兼ねているんだろうね。
オシリス・レックスが目指す小惑星「ベンヌ」は2135年に地球に接近し月よりも近いところをかすめると予想されています。再接近の際軌道が変わり,地球に衝突する恐れも…。未来の人々のためにもデータを収集する役目を担っています。【別冊日経サイエンス223 地球外生命探査】https://t.co/AhMsne8g9y pic.twitter.com/aJ8NsBrH4x
— 日経サイエンス (@NikkeiScience) 2018年2月28日
小惑星はじき飛ばせる? 衝突阻止に核爆弾も NASAが試算 - 日本経済新聞
2135年に地球に衝突する可能性がわずかながら懸念されている小惑星「ベンヌ」にNASAが開発する全長9メートル、重さ8.8トンの宇宙船「ハンマー」をぶつけて、衝撃で地球すれすれを通過する軌道に変更することを想定。
直径500メートル、重さ8千万トンのこの天体が地球に衝突するコースをたどった場合、回避するために宇宙船を10年間に約50回前後ぶつける必要があることが判明した。25年かけて軌道を変える場合は10回程度に減る。
ただ、直前になって初めて衝突しそうなことが分かった場合、チームは「対応が難しくなる」と警告、核爆弾を撃ち込み、衝撃で軌道変更させる手法も検討している。