クイーンズタウンでのワールドメイト節分神業における深見東州先生のお話に、ドイツのことが話題に出たので珍しいなと思っていた。
ドイツのことは、何かとニュースに上るけど、ちょうどその頃は、ドイツ銀行が財務悪化の不安から株が一層下がって、日本の株式市場まで大幅安になっていた。
ドイツ銀行だけではなく、ヨーロッパの他の銀行も不健全化しているようだけど、ドイツ銀行は取引規模が巨大なので、世界への影響も大きいようだ。
資金は潤沢にあるとのことなので、まさかリーマンショックのようなことにはならないにしても、世界市場に動揺と混沌を招いているのは事実のようだ。
それでなくても、今、世界は混乱と混沌の時代だと専門家も言っているのに、ますます拍車がかかりそうだ。
佐藤優氏も、国際情勢を整合的に理解することが日に日に難しくなっていると書いている。
情報が入手できても、互いの情報の相互関係がどのようになっているのかが、読み解けなくなってきたそうだ。
確かに世界情勢や世界経済が、ここまで混沌としてしまうと、この先の予測で何を信じて良いのかわからなくなるよね。
ところで、そのドイツはEUで独り勝ちと言われ、欧州随一の経済大国となり、アジアでは中国との経済的な結びつきも強い。
これまでに人口の2割にもなる膨大な移民を受け入れ、今は難民をたくさん受け入れる人道的な決断も行った。
いろんな意味で世界情勢のキーになる国だ。ただアメリカやロシアや中国の動きは、いつも気になっているけど、意外にもドイツのことは、あまり頭になかった。
ワールドメイトでも、深見東州先生の活動でも、あまりドイツのことは出てこない。
ワールドメイトでは、欧州においてはアルバニアに小学校と職業訓練学校を寄贈したことはあった。
あとイギリスでは、深見東州先生が昔から多くの活動をされてきたことは聞いている。
ロイヤルアルバートホールでのチャリティ公演も、ビデオで見たけど素晴らしいものだった。そのあと、英国王立盲人協会の副総裁に選ばれて就任されていた。20年近く前のことだけどね。
最近では、いろんな活動に英国の要人や友人たちを呼ばれている。トニーブレア元首相や、王族の人たちともつながりが深い。
レソト王国のセーイソ王子と英国のハリー王子が設立したエイズ撲滅のためのチャリティ団体「サンタバリー」へも、何度か寄付をされている。
ということでイギリスでの活動に比べると、ドイツのことはあまり聞かないけど、今の世界情勢においては重要な鍵となる国だけに注目していきたい。
エマニュエル・トッドというフランスの人口学者が、最近ドイツのことに度々触れている。
「ドイツ帝国が世界を破滅させる」という派手な邦題がついた本が売れているらしい。
一言で言うとドイツの行動は極端であることが、世界の大国の中では中国とともに無秩序、不安をもたらす勢力になると考えているそうだ。
中国は、社会保障の整備が追いつかないうちに高齢化社会を迎えるのが危険だそうだ。
つまり豊かになる前に高齢化してしまうので、深刻な社会不安を生むということだった。
そして、中国の家族システムが強い父権の下での兄弟平等が特徴であるがゆえに、現在のような極端な貧富の格差は受け入れ難いものになるだろうと述べていた。
また、その矛盾を解消するはけ口として、ナショナリズムという古典的な解決方法をとるため、世界にとって不安定な要因となってしまうそうだ。そのゲームに日本はのってはならないとも警告していた。
ドイツに対してはいろいろあるけど、面白いのは日本もドイツも共通するのは、長子相続の直系家族がベースとなる家族形態で、なおかつ世界一の老人国なのだそうだ。
ただしドイツは先ほど書いたように大量の移民を受け入れて、日本と違って同一性の維持よりも国力の増強をしているそうだ。
だけど、それが必ずしもうまくいってないようで、家族システムが違う大量の移民を受け入れる冒険的な社会実験だと書いている。
日本へは、むしろ移民の受け入れや、女性が働きながら子供を産める仕組みを考えないと、人口減によって存続が危うくなっては意味がないと述べている。
エマニュエル・トッドは、これまでに、ソビエト連邦の崩壊、アメリカの影響力の衰退、アラブの春などを予測してきて、世界的にその発言が注目されているそうだ。
また同時に、いろいろな批判にもさらされているらしいけど。